MOTOマガジン_オンライン番外編配信_収録2020年5月6日

日本在住のアフリカ出身の方々を取材する雑誌、MOTOマガジンの番外編。初号を2020年3月1日に発表し、その後社会のあり方が徐々にじわじわと変わりました。日本の緊急事態宣言下の状況で、会えなくなってしまった友人はどうしているのだろう?人類学者の椎野若菜氏もお迎えし、こういう時だからこそ話せること、気付けることを記録したい。家族や社会について、信仰と故郷について。急遽発表のオンライン番外編となります。

スピーカー:バ·アブ氏 (日本在住、セネガル出身の友人)、椎野若菜氏(社会人類学者、NPO法人FENICS代表)、吉國元(ジンバブウェ出身、美術家)

協力: NPO法人FENICS

  

"MOTO magazine" project (2020-)

"MOTO magazine" is a self-published, hand bind magazine which focuses on African friends living in the Japanese society. The first issue will have an interview with a friend from Republic of Senegal. Title "MOTO" is originally from a news magazine founded and published in Africa Zimbabwe, 1959.

MOTO magazine, vol.001 Arrival

Self published, Ist March 2020

​Founder, Author, Editor, Artwork: Moto Yoshikuni

Photography: Natsumi Hisamitsu

Editorial Design, Director: Keita Kozaru

20 pages、Edition:50

Price: 1500JPY

​For inquiry please contact : motoyoshikuni@gmail.com

2020年​『MOTOマガジン』創刊

 

日本に暮らすアフリカ人の友人たちを取材する『MOTOマガジン』、やっとやっと創刊します!初号はセネガルご出身のバ・アブさん。日本と故郷について、生活と信仰についてお話頂きました。

(前書き) 

 かつて『MOTO』と名付けられたニュース雑誌がジンバブウェで発行されていた。(1959-2000年代初頭)。現地のショナ語でMOTOは「炎」を意味する。それは情熱と活力の炎であり、当時のイギリスによる植民地主義政策に抵抗する燃える独立運動をも表現していたのかもしれない。南部アフリカの社会史を研究していた若い父がその雑誌を購読していて、後に生まれる僕の名前の由来にもなった。

 

 紙面にはアフリカ諸国の政治経済のニュースを主に、流行りのレゲエミュージシャンのコンサートのレポートや、ローカルなレストラン情報、風刺漫画も掲載されている。読者のお便りコーナーもあり、私の母も道路端でパンク修理を手伝ってくれた名の知れない青年への御礼の私信を、小さな記事で掲載して頂いた事を記憶している。アフリカ都市生活の喧騒と慎ましさが、薄いわら半紙と荒い印刷に封じ込められていた。

 

 しかし独立を経てやがて強権政治へと傾いたムガベ政権と、移り変わった政治状況により、MOTO誌は2000年代初頭に廃刊する。 父は2006年に永眠し、ムガベ(前)大統領は2018年クーデターにより失脚、2019年に大往生の末に亡くなった。

 

 2019年に僕は思い立って僕なりの『MOTO』誌を復刊する事にした。日本で活動をし、それまで記憶を通じたアフリカの体験を絵に描いていたが、より現在のアフリカと、身の周りにある世界も記録したいと思ったからだ。また雑誌という形態の「今を生きる」ような焦燥感にも惹かれた。それは僕が取り組んできた絵画とは異質のメディアであり、より直接的に人と会い、対話する臨場感も魅力であった。

 

 そのような理由で本誌『MOTOマガジン』の内容は日本に暮らすアフリカ人との「世間話」を主とする。故郷のアフリカを離れて暮らすのはどのようなことだろう。世間話としたのは、異国で生きていく事の日常のディテールと手触りを、彼らの声と生活を通じて知りたいと思ったからだ。共にアフリカを想い、また彼らから見た「日本」と呼ばれてる社会についても考えさせられた。僕にとってアフリカは常に「むこう側」にあったが、日本の中にあるアフリカ、本号ではインタビュー頂いたバ・アブさんの中にある故郷セネガルを私と地続きにある場所として捉えたいと思ったのだ。アフリカと日本は地理的に遠く離れているが、決して対極にある場所ではない。

 

 "the voice of the voiceless and defender of the downtrodden” (声無き人々の声を、踏みにじられた人達を守るために)はオリジナルの『MOTO』誌のスピリットである。それに比べて僕のMOTOマガジンはよりささやかで、とりとめないものだろう。声高なマニフェストを掲げるよりは、少なくとも今は足を動かし、絵を描き、寄り道をしながら、聞こえてきた声に耳を澄ませてみようと思うのだ。

吉國元,  2020年3月

 

タイトル:MOTOマガジン vol.001 Arrival
著者・企画・編集・発行・絵: 吉國元
写真:久光菜津美

デザイン:小猿啓太
ページ:20ページ
版元:自費出版
エディション:50

価格: 1500円(税込)

お問い合わせ : motoyoshikuni@gmail.com

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